名古屋高等裁判所 昭和27年(う)697号 判決
原審言渡の判決は其の判決書によると証拠にもとずき第一乃至第四の四個の被告人の無免許濁酒製造の事実を認定した上之に対し酒税法第六十条第二項刑法第四十五条前段第四十七条第二十五条第十八条を適用することとして、被告人を懲役一年及右第一の事実につき罰金三千円、同第二の事実につき罰金千五百円、同第三の事実につき罰金三千円、同第四の事実につき罰金五百円に処し、右罰金不完納の場合は金二百円を一日に換算した期間被告人を労役場に留置し右懲役刑については三年間其の執行猶予の言渡をしたものであるところ、原判決に示された右酒税法第六十条第二項は無免許酒類製造の未遂罪に適用せらるべき法条で判示既遂の所為は同法条第一項に該り、此の点原審に法令の適用を誤つた違法があるが未遂罪の法定刑は既遂罪の其れと同一であるからこの点の法令適用の誤りは論旨の如く直に原判決に影響するものとはいえない。
(註 本件は法令違反により破棄自判)